お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
 なぜ、ここまで意地を張っているのだろうと自分でも思う――でも。

 グレゴールとはまだ、夫婦。たとえ書類上のことだけで、初夜をすませていない以上いつだって解消できるものだとしても。

 だから、こそ、今はまだ言えない。

「それで、いつ公表するの?」

「俺を歓迎してくれるそうだ。お返しはしないといけないな」

 テーブル越しに身を乗り出し、ルークはオリヴィアの頬に手で触れた。

「最高の戦闘服で頼む」

「まかせて」

 今度こそ、堂々とルークの隣に立つために。最高に美しい戦闘服を用意して大舞台に臨もう。

 

 長旅をしてきたアードラム帝国皇太子は、ひと晩ゆっくりと休んだ。

 翌日は、グレゴールと様々なことを話し合ったらしいけれど、王妃であるオリヴィアは、そこに参加を許されていない。それがこの国におけるオリヴィアの扱いを明確にしているのに、グレゴールは気づいているのだろうか。

 いざ、皇太子を歓迎する場となり、グレゴールと顔を合わせたのは、大広間の扉の前だった。招待客達は、すでに中で待っている。

 グレゴールは、オリヴィアの装いを見て、目を瞬かせた。

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