お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
「お待たせいたしましたわ、陛下」

 まったく悪いと思っていないので、謝罪の言葉は口にしない。にっこりと微笑んでおく。

 オリヴィアの顔を見て、グレゴールは目を見開く。あまりにも装飾品の数が多すぎて、目がくらんでいるのだろうか。

 過剰なまでの宝石達は、オリヴィアがこの国最高の女性であると喧伝するためのものであるのだが。

 今日のために選んだのは、ダミオンが献上してきた布で仕立てたドレスだった。いや、ダミオンを経由してルークが届けてくれたのだろう。

『最高の戦闘服で』というルークの言葉。その意味がわからないようでは、ルークの隣に立つことはできない。

 身にまとうのは深紅のドレス。オリヴィアの金髪を最大限に美しく引き立てるよう計算されつくした色合いだ。

 侍女長に最高の針子を手配させ、縫い上げたドレスは素晴らしいの一言につきた。上半身はオリヴィアの身体の線をくっきりと浮かび上がらせる身体に密着した作りだ。

 大きく開いた胸元は、黒のレースで飾られている。首までレースで飾られているというのに、その下から白い肌が透けて見えていて、あらわにしているよりも逆に艶っぽい。

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