お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
 最初に、オリヴィアの気持ちを踏みにじったのは、グレゴール。オリヴィアがこれ以上彼に付き合う理由もない。
「ルーク、あとのことは……お願いしてもいい?」

「わかった」

 グレゴールには目もくれず、オリヴィアは向きを変える。

 シェルトには、あとで手紙を書いてやろう。グレゴールの愚かな行動を、これ以上気にしなくてもいいように。

 背後では、まだグレゴールがなにかわめいている。けれど、彼の言葉は、オリヴィアの耳には届かなかった。
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