お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
犯罪を行う側としては、見逃せない機会。侍女長の目に、欲望の炎がともった。こういう人間は扱いやすい。金銭で言うことを聞かせることができるのだから。
「私達と協力して財産を得るか、それとも家族を失うか。どちらにする?」
「き、協力します……」
「は?」
侍女長の背後にいるマリカが目を剥いた。いったん放したナイフを、再び侍女長の頬にあてる。
「協力します? させていただきますじゃないの? あなた、自分の立場わかってる?」
「協力させていただきますっ!」
侍女長は、流れるような仕草でソファから飛び降り、オリヴィアに向かって平伏した。
(マリカってば、とても楽しんでるわね……)
たしかに侍女長の振る舞いには、オリヴィアも少しいらっとしてしまったので、マリカの気持ちもわかる。
「いえ、いいのよ。お互い、気持ちのいい取引にしたいわね」
「承知いたしました……」
「食事はこちらで作るから、食材だけ届けて。私が離宮にいなくても、陛下にはうまくごまかしておいて。それと、実家との連絡はあなたに任せるから、中身の確認はするといいわ」
「私達と協力して財産を得るか、それとも家族を失うか。どちらにする?」
「き、協力します……」
「は?」
侍女長の背後にいるマリカが目を剥いた。いったん放したナイフを、再び侍女長の頬にあてる。
「協力します? させていただきますじゃないの? あなた、自分の立場わかってる?」
「協力させていただきますっ!」
侍女長は、流れるような仕草でソファから飛び降り、オリヴィアに向かって平伏した。
(マリカってば、とても楽しんでるわね……)
たしかに侍女長の振る舞いには、オリヴィアも少しいらっとしてしまったので、マリカの気持ちもわかる。
「いえ、いいのよ。お互い、気持ちのいい取引にしたいわね」
「承知いたしました……」
「食事はこちらで作るから、食材だけ届けて。私が離宮にいなくても、陛下にはうまくごまかしておいて。それと、実家との連絡はあなたに任せるから、中身の確認はするといいわ」