お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
「そ、それは破格の条件ですな……」
「でしょう?」
「しかし、なぜ、そのようなことを」
「私、さっそく兵糧攻めにあってしまったの。いざという時、自分の手で動かせるお金がないのは怖いと思って」
王妃の予算の半分は手元に届くことになっているし、侍女長が裏切る心配はしなくてもいいだろう。だが、グレゴールのことだ。いつ、オリヴィアに使う予算を削減するかわからない。
それならばいっそ、最初から自分の財産は自分で作ろうと思った。いざという時、お金がないのでは動けない。
「かしこまりました。では、こちらの商品についてこちらでも調査してみます。いけそうだと判断した場合は、ぜひ、前向きに進めさせていただければ」
「この場で、受けると言ってくれると思ったのに」
「奥様、我々は商人です。商人は、勝算のない賭けはいたしません」
「そうね。あなたが正しいと思うわ。では――その気になったら、この女性をたずねて。彼女が窓口になっているから」
紙に書いて残したのは、侍女長の連絡先である。
「でしょう?」
「しかし、なぜ、そのようなことを」
「私、さっそく兵糧攻めにあってしまったの。いざという時、自分の手で動かせるお金がないのは怖いと思って」
王妃の予算の半分は手元に届くことになっているし、侍女長が裏切る心配はしなくてもいいだろう。だが、グレゴールのことだ。いつ、オリヴィアに使う予算を削減するかわからない。
それならばいっそ、最初から自分の財産は自分で作ろうと思った。いざという時、お金がないのでは動けない。
「かしこまりました。では、こちらの商品についてこちらでも調査してみます。いけそうだと判断した場合は、ぜひ、前向きに進めさせていただければ」
「この場で、受けると言ってくれると思ったのに」
「奥様、我々は商人です。商人は、勝算のない賭けはいたしません」
「そうね。あなたが正しいと思うわ。では――その気になったら、この女性をたずねて。彼女が窓口になっているから」
紙に書いて残したのは、侍女長の連絡先である。