想いはじける、夏。
なんだ・・・
へー・・・
・・・・・・そっか。
そうなんだ。そうだよね。
「ちょっと考えさせてもらっていいかな」
気づいた時にはそんなことを言っていた。
「ま、まじ?うん!返事待ってる!」
ちょっと興奮気味に言った佐山くんの声は廊下にも届いたみたいだった。
「おー佐山!よかったじゃん!」
私は廊下で盛り上がる男子たちに近づき、下敷きで扇ぐ手が止まったそいつの前に立った。
「返して」
そう言ってレモン柄の下敷きをそいつの手から引き抜いた。
「はい」
代わりにバックから出したブルーの下敷きを渡して、静まり返ったその場をあとにした。