光が消えていってしまう君へ

告白




「紫都。倒れたって聞いたけど大丈夫だった?」

「あぁ。倒れたって言っても、たまにある立ち眩みだから。」


今日は、紫都に時間をとってもらって聞きたいことを聞こうと思う。

そして、聞けるところまで聞いたら告白する。

今後何があっても後悔しないように。

まぁ、何も起きてほしくないけどね。


「ねぇ、紫都。」

「ん?どうした?」


きっと紫都は気づいてるんだろうなぁ。

私が何を聞こうとしているのか。


「紫都の病気って視力が悪くなるだけじゃないの?」

「...」

「だって、それだけだったら血を吐いて倒れたりしないでしょ。」

「...うん。俺の病気の基本は視力が低下していくものだけど、他にも、めまいや、頭痛、意識がなくなったりする。」

「...!」

「あと、薬の副作用で熱が出たりする。」

「そっか... こんなこと聞いてごめんね。」

「ううん。血を吐いて倒れたとか言われたらそりゃあ混乱するよ。」


紫都は私の想像よりも深刻で、残酷な病気を患っていた。

だとしても、私は伝えたいことがある。

それが、紫都を苦しめて、後悔させてしまうかもしれないけど。



「なぁ、紗和。こんな病気で、いつどうなるか分からない俺と仲良くしてても、後で辛くなるのは...紗和なんだよ。」


あぁ、紫都は、やっぱり優しい。


「ねぇ、紫都。私ね紫都のこと_______。」


紫都が、驚いている。
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