初恋は苦い思い出。でも出会うべく人と出会いました
「確かにすごいと思うし圧倒した。姉様の分はちゃんと取ってあるから会場でばくばく食べない事! ジルベルト様の恥にもなるんだからね」
「はぁい」

 お父様とお母様は私たちの様子を見ながら、立派になって……と言っていた。立派にってリューの事だよね。

 後ろでくすくすとジルベルト様と伯爵が笑っていた。恥ずかしい。

「アンドリューはしっかりしているよな。でもオフィーリアはそのままで良い」
「そうだな。なんとも幸せそうでこちらも幸せな気分になる」

「ジルベルト様、伯爵様いつ到着されたのですか。恥ずかしいですわ。家族だけだと思ってリラックスしすぎていましたもの」
「おや、私達も家族になるのだから良いではないかな? そうですよねカルメル家の皆さん」

 今日は婚約を発表する日だものね。

「そう言って頂けると助かります。この通りのびのびと育って……いや、私たちがのんびりさせすぎたせいであるんです。お恥ずかしい」

 お恥ずかしい娘でごめんなさいね! ふん。

「オフィーリア、ドレスがとてもよく似合っているね。凄くキレイだ。僕の選んだドレスをオフィーリアが着てくれるなんて嬉しい」

「素敵なドレスとアクセサリーをありがとうございます。大事にするね」

 ブルーのドレスはレースをふんだんに使っていて贅沢な仕上がりになっていた。フリルの予定だったけれど、フリルって可愛いけれどたくさんつけると重いんだよね。挨拶回りをしなきゃいけないから移動を考えると軽やかな方が良い! そして最近は先生が作ってくれた謎のハーブティーのおかげでスッキリしている! 食べ過ぎてもハーブティーとウォーキングのおかげで体型をキープしている!

 謎の……とは言ったけれど、むくみが取れたりお腹がスッキリするという物だし、お母様も愛飲している。商品化も夢ではないかも! 最近は先生っていうか遊んでくれるお兄さんって感じになりつつあるけれど。

 ジルベルト様も伯爵様も喜んでくれたし良かった! この首飾りに使っている宝石はとっても貴重な物らしくてお父様に絶対に失くすなよ! って言われた。本当に失礼なお父様だわ。

 誕生日会では婚約発表を早々にするので、打ち合わせをしてから時間通りに始まった。

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