旦那様は仏様 ~もっとイチャイチャしたいんです~
 キスというから聡一のほうへ顔を向けて待ってみる。すると、ごくごく軽いキスが「ちゅっ」という音つきで降ってきた。とてもかわいらしいキスに驚いていたら、今度は同じキスが絶え間なく何度も与えられる。それはなんだかじゃれあっているようなキスで、美咲は思わずキスを受けながら笑みをこぼしていた。

「こういうのもいいでしょう?」
「はい。なんだか楽しいです」
「では、もう少しこのままで」

 また同じキスがやってくる。今度は美咲も同じキスを返してみる。二人は時折目を合わせながら、その口づけでじゃれあった。


「ご満足いただけましたか?」
「ちょっと」
「ふふ、正直ですね。美咲さん、今度は少し目を閉じていてくださいね」
「はい」

 美咲は大人しく目を閉じた。するとすぐに聡一の唇が美咲の唇に触れてくる。今度は先ほどのようにすぐには離れていかずに美咲の唇にとどまっている。そして、その唇が少し動いたかと思うと美咲の上唇をそっと挟み込むように包んできた。そのままゆっくりと唇で食むようにされて、美咲は思わずピクリと体を跳ねらせてしまう。拒絶だと思われたらどうしようかと思ったが、またすぐに唇が触れてきたから、美咲は少し入ってしまった体の力を抜いて、再び聡一に身を任せた。

 聡一は上唇だったり下唇だったり、そして時には唇全体を優しく聡一の唇で包んで愛撫してくる。最初は初めての感触にただ受け入れるだけでいっぱいいっぱいだった美咲も、徐々にそのキスの気持ちよさがわかってきた。こわばらないように唇の力を抜いているとなんともいえない快感が背筋に沿って流れていく。

(これ気持ちいい。聡一さんに唇食べられてるみたい。なんかぞわぞわしたのが止まんなくなる)

 美咲は初めて知るその快感を必死に追った。聡一の唇の動きも段々と激しくなり、舌は触れていないものの、触れ合っている唇から湿った音が聞こえてくる。それがまた美咲の興奮を煽り、美咲は激しく欲情してしまう。もう自分の中では抱えきれなくて、思わず熱い息がこぼれ出た。
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