お飾り側妃になりましたが、ヒマなので王宮内でこっそり働きます! ~なのに、いつのまにか冷徹国王の溺愛に捕まりました~
「グレイシア様。お体に障っては大変です。昨夜のこともありますゆえ、少し室内に入ってお休みになっては」
そばに立つ筆頭侍女がそっとかけたその声に、グレイシアは顔を上げた。
「そうね。ではあなたたちは、その畝の草をしっかりと引いておいてくださいな。ああ、それと――もし、これがお嫌なのでしたら、あなたたちを役立たずとして人員整理の候補に挙げるよう、後宮長へ話しておきますわ。どうぞ気兼ねなくおっしゃって?」
「それは……私たちを追い出すということ?」
そう言い残し、遠ざかっていく豪華な衣を纏った姿に、メイジーの体が細かく震えている。
「メイジー」
さすがに今の言葉はショックだったらしい。
「まさか、グレイシア様だって本気でおっしゃってはいないだろうし……」
「ううん。グレイシア様は、これまでだって陛下が他の妃に手を出されないように、ずっと牽制されておられたもの。さっきのあの仕草……。もし本当にご懐妊で、正室の后に選ばれたりでもしたら! 権力を使って私たち下位の妃なんてみんな追い出されてしまうのに決まっているわ……」
どうしよう、父も母も後宮なんて思ってもみなかった出世だと喜んでくれていたのにと、メイジーが震えている。青白くなったメイジーを、オリアナは強く抱きしめた。
「大丈夫! そんなことにはならないから――」
「でも、グレイシア様はあの性格よ! 私たちなんて邪魔にしか思っていないのに……」
「たとえそうでも! きっと――きっとなんとかできるから……。だから、泣かないで」
「うん……」
細い体を腕で包みながら、オリアナはメイジーにそう囁き続けることしかできなかった。
そばに立つ筆頭侍女がそっとかけたその声に、グレイシアは顔を上げた。
「そうね。ではあなたたちは、その畝の草をしっかりと引いておいてくださいな。ああ、それと――もし、これがお嫌なのでしたら、あなたたちを役立たずとして人員整理の候補に挙げるよう、後宮長へ話しておきますわ。どうぞ気兼ねなくおっしゃって?」
「それは……私たちを追い出すということ?」
そう言い残し、遠ざかっていく豪華な衣を纏った姿に、メイジーの体が細かく震えている。
「メイジー」
さすがに今の言葉はショックだったらしい。
「まさか、グレイシア様だって本気でおっしゃってはいないだろうし……」
「ううん。グレイシア様は、これまでだって陛下が他の妃に手を出されないように、ずっと牽制されておられたもの。さっきのあの仕草……。もし本当にご懐妊で、正室の后に選ばれたりでもしたら! 権力を使って私たち下位の妃なんてみんな追い出されてしまうのに決まっているわ……」
どうしよう、父も母も後宮なんて思ってもみなかった出世だと喜んでくれていたのにと、メイジーが震えている。青白くなったメイジーを、オリアナは強く抱きしめた。
「大丈夫! そんなことにはならないから――」
「でも、グレイシア様はあの性格よ! 私たちなんて邪魔にしか思っていないのに……」
「たとえそうでも! きっと――きっとなんとかできるから……。だから、泣かないで」
「うん……」
細い体を腕で包みながら、オリアナはメイジーにそう囁き続けることしかできなかった。