例えばその夕焼けがどれだけ綺麗だとしても





「……疲れた……」

風呂から出た沙耶は、濡れた髪もそのままに布団にドサリと倒れこむ。

梟王へ返事を出さなきゃならない。
その為には沙耶は動かなきゃならない。
坂月にも意見を求めたい気持ちがある。
けれど、石垣とあった出来事が、何より一番堪えている。

ーーひどい、よね。私。

生まれてくるのは自己嫌悪。

自分はきっと石垣のことを振り回している。
石垣を傷付けている。

母のこともきっと、傷付けたに違いない。


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