極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
「二葉、好きだ」
「奏斗さん……」
「好きだよ。大好きだ。君が自信を持てるまで、何度だって言う。だから、二葉も本当の気持ちを教えてほしい」
 二葉は手の甲で涙を拭った。体を起こして奏斗を正面から見る。
「奏斗さんが好きです」
 奏斗は大きく息を吐き出して、もう一度二葉を抱きしめた。
「なにがあっても、もう絶対に離さない。だから、二葉も俺から離れないでくれ」
 二葉は涙で目を潤ませたまま頷いた。奏斗が顔を傾け、二葉の唇にそっと唇を重ねる。
 それは揺るぎない想いをすべて伝えようとするかのように、長く優しく甘いキスだった。 
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