小児科医は癒やしの司書に愛を囁く

 いつもの場所で本を並べ、パソコンの準備を終えた頃、子供達が集まってきた。

「あれ?今日は美鈴お姉さんだけじゃないの?」

「そうよ、今日は文恵お姉さんもいます。来週からしばらくの間私に代わって文恵お姉さんが来ます」

 子供達がそれを聞いて、騒ぎ出した。

「えー、どうして?美鈴お姉ちゃんがいい」

「俺もー。この人より、美鈴がいい」

「美鈴お姉ちゃん、辞めないで」

 子供達が腕に抱きついてきたり、膝に乗ったり始まった。
 文恵さんは驚いている。

「すみません、文恵さん。みんな、文恵お姉さんは読み聞かせの先生だったの。私はこのお姉さんに教えてもらったんだよ。すごく上手だから一緒に聞こうよ」

 そう言って、用意してきた人気の絵本を文恵さんに読んでもらう。みんな最初は私がいいと騒いでいたが、文恵さんの上手な読み聞かせにどんどん引き込まれて静かになってきた。
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