小児科医は癒やしの司書に愛を囁く

 「君が縁談を蹴って、うちを出て行くと言われるのが一番怖かった。うちにいてくれるんだよな?」

 「はい。院長が許して下さるのならそうさせて頂くつもりです」

 「もちろんだ。よろしく頼むよ。檜山先生と小児科の両輪となってしっかり回してくれ。絵美はまだまだだからな」

 「はい。頑張ります」

 そう言って、部屋を後にした。柊さんが来たら連絡すると伝えた。

 医局へ行くと、檜山がいた。

 「悪かったな、檜山。終わったか?」

 「ああ。疲れた。これからやっと昼だ。お前が入院と言っていたさっきの外来の山田さん、四人部屋しか空いてないからそこへ入れたぞ」

 「ありがとう。検査予約は入れてある」

 「ああ、見た。しかし、入院ばかりで退院が出ないな。いいかなと思うと数値が悪くなったりで見極めが難しい」

 「子供は難しいな。だが、治すのが俺たちの仕事だ」
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