小児科医は癒やしの司書に愛を囁く
「彼は君が好きなんだよ。気付いてなかったのか?」
低い声で前を見ながら私に言った。
「そんな。何も言われてないです」
弘樹先生はハンドルに頭をつけて、はーっとため息をついている。
「……しっかりしてくれよ。こんなところで宣戦布告されるとは思いもしなかった。病院にも、ここにもいるのか。手強いな」
「ごめんなさい」
「いや、謝ることじゃないけどね。美鈴もてるなあ……」
「もてませんよ!」
「何言ってんだよ。何人の男に言い寄られてるんだ?困った奴だ。君、今は俺の恋人だぞ。わかってる?」
「……わかってるから、先生のおうちに住んでるんでしょ!」
彼は身を乗り出して、急にキスをした。すぐに離れたが、じっと見ている。