没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
「何だ?不満か?」

ツンと眉を上にあげて言うローマンにイラっとする。

不満よ!不満だらけよ!

誰が好き好んでこんな嫌味たらしい人のエスコートなんか!

けど、許さないんでしょ?

「いいえ。不満は言いませんわ。わかりました。準備しておきます」

綺麗に頭をさげる。

「それと、これはロジャーズ伯爵家の現状の報告書だ。ずいぶん、そうずいぶん、資産は増えたと思うが、ぜひご覧いただきたい。うちの部下の力をね」

ふんっと鼻をならすと、ローマンは帰っていった。
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