身代わり婚約者との愛され結婚
 ドピュ、と熱いものが今度は私の胸まで飛んだ。

 その熱が、外から与えられたレヴィンのものか内側から焦がすレヴィンへの私の想いなのかわからない。


 それでもただただ熱く、嬉しくて、そしてやはり少し哀しい。

 
 夢の中に入られるのはあと少しだけだとわかっていながら、彼の熱に胸を焦がした私には、あとどれだけの時間があるのだろう――。
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