身代わり婚約者との愛され結婚
「ご安心ください、お届けに参っただけですよ」
「えっ!? あ、そ、そうよね?」

 その一言に安堵し……

「……もしかして私、からかわれたのかしら」

 その事実に気付いた私はムッとする。

「まるで子供みたいですね?」
「誰のせいかしら!」
「……ベネディクトかな」

 成人した当日に相応しくない態度だとは私も思ったが、何故か楽しそうに話すレヴィン様が少し珍しかったからか子供っぽい返しをしてしまった。

 そんな私に嫌悪感を示すどころか、いつものクールな彼からは想像できないほど楽しそうな表情で話していて、釣られて私も楽しくなってきてしまう。


「今は貴方のせいではなくて?」

 なんて、いつもの会話もほぼない私たちとは思えないような軽口を返すと、私の返事を聞いたレヴィン様が途端にきょとんとしてしまって。

“あ、あら? 流石にちょっと失礼すぎたかしら”

 そんな彼に思わず動揺した私だったのだが。

 
「……そっか、俺のせいか……」
「え?」

 少し耳を赤くした彼がぽつりと呟いたその一言に思わず心臓が跳ねる。

 
“その言い方、まるで……”

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