黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
ゆっくりと走る馬車に揺られながらウィル様と一緒にいたフローレンス様のことが気になっていた。
やっぱりフローレンス様はウィル様が好きみたいよね。
あんなに綺麗な人から好意を寄せられていたら誰だって…。
ウィル様に憧れている女の子はたくさんいるのに、何であの人が気になるの?

どうしても不安になってしまう。
いつかはやっぱりウィル様も私から離れて行く?
両親でさえ私から離れて行ってしまった。
こんな私では…。

「あ…」

嫌な汗が流れてきた。
あの綺麗なフローレンス様の方がいいと私から離れて行く?
ウィル様はどうしてこんな私を好きだと言ってくれるの?
聖女だから?
私は自分に自信がない…。


ガタンッ!!

「ッ!!」

突然馬車が大きく揺れて、身体に強い衝撃を受けた!

「きゃああッ!」

無理矢理この馬車が止められたの!?
右腕と肩を強打し左手で押さえていると、外からは悲鳴や怒号、人がバタバタと走る音が聞こえ、ただ事ではないと分かる。

「ミオ様を必ずお守りしろ!!」

複数の剣がぶつかり合う音がして、シエナ様の声が聞こえた!
そしてシエナ様が素早く馬車の扉を開けて入って来た!


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