黒髪の眠りの聖女は永遠の愛を誓う
畑一面に広がる細く干からびて枯れた植物。
その色は黒。
昔蔓延したという風土病。
その現状に怯えた人々が畑の周りに集まっている。
「これが黒髪? まだ分からないのですか? まったく違いますね。あの艶やかで美しく、絹のような触り心地の黒髪とは」
ウィリアムの言葉にこの場にいた全員が注目し、黒髪の触り心地は分からないが、誰の黒髪を想いながら言っているのかはすぐに分かった。
「あの黒髪の素晴らしさを知らずに黒髪の呪いだと言うとは」
普段見ることのないその冷えた視線に人々は凍りつく。
この人は本当にいつも穏やかな微笑みで国民に接するあのウィリアム殿下なのか?と。
「朝の優しい陽の光を浴びた色、昼の明るい日差しを受けて桜の花と共に風に靡く黒髪、そして月明かりの中で光輝く美しい漆黒の髪。どんな実桜様でも私を魅了する。呪い? ある意味私は実桜様から離れられない、愛し過ぎているという呪いに…」
「ウィリアム殿下!」
婚約者の魅力と婚約者への愛を語り始めてしまったウィリアムにハリーがストップをかける。
「何だ? ハリー」
「黒髪の素晴らしさはここにいる全員に伝わりました。こちらを」
緑色に光る掌ほどの大きさの水晶をウィリアムは受け取る。
そこへ数台連なる馬車が止まり国王達が降りて来た。
その色は黒。
昔蔓延したという風土病。
その現状に怯えた人々が畑の周りに集まっている。
「これが黒髪? まだ分からないのですか? まったく違いますね。あの艶やかで美しく、絹のような触り心地の黒髪とは」
ウィリアムの言葉にこの場にいた全員が注目し、黒髪の触り心地は分からないが、誰の黒髪を想いながら言っているのかはすぐに分かった。
「あの黒髪の素晴らしさを知らずに黒髪の呪いだと言うとは」
普段見ることのないその冷えた視線に人々は凍りつく。
この人は本当にいつも穏やかな微笑みで国民に接するあのウィリアム殿下なのか?と。
「朝の優しい陽の光を浴びた色、昼の明るい日差しを受けて桜の花と共に風に靡く黒髪、そして月明かりの中で光輝く美しい漆黒の髪。どんな実桜様でも私を魅了する。呪い? ある意味私は実桜様から離れられない、愛し過ぎているという呪いに…」
「ウィリアム殿下!」
婚約者の魅力と婚約者への愛を語り始めてしまったウィリアムにハリーがストップをかける。
「何だ? ハリー」
「黒髪の素晴らしさはここにいる全員に伝わりました。こちらを」
緑色に光る掌ほどの大きさの水晶をウィリアムは受け取る。
そこへ数台連なる馬車が止まり国王達が降りて来た。