14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
「紬希にお願いがあるの」
「私にお願い……?」
親友の頼みなら出来る限り聞き入れたいところだが、あやめの深刻そうな顔が気になる。
コクッと頷いたあやめは話し始めた。
「私、明日お見合いをしなくてはならないの」
「え? お見合いを?」
あやめには半年前からお笑い芸人のテツヤさんという恋人がいる。
彼はまだ若手漫才のグランプリに出場するほど売れておらず、大御所の漫才師の前座や、名の通っていない若手漫才師たちが寄せ集められたショッピングモール営業などに出ている。
「以前からぽつぽつと縁談は来ていたんだけど、両親も私の気持ちをくみ取って、断ってくれていたの。でも、今回はうちよりもはるかに格上の家で、父はこれがすばらしい良縁だと断ってくれなかったの」
「あやめは社長令嬢で綺麗だもの。縁談話なんてしきりなしにあると思っていたわ」
でも、彼女には愛している人がいる。
あやめがテツヤさんに恋をしたとき、私もその場にいた。ふたりでショッピングモ―ルで買い物をしていたのだ。
ショッピングモールの広場で次世代のお笑いライブがあって、買い物客は脚を止めて見ていた。
二人コンビのテツヤさんは相方よりもはるかにかっこよく突っ込み担当で、私たちはおもしろおかしく漫才を見ていたけれど、彼らがバックヤードに引っ込んだとき、あやめは「恋しちゃった……」と言ったのだ。
「私にお願い……?」
親友の頼みなら出来る限り聞き入れたいところだが、あやめの深刻そうな顔が気になる。
コクッと頷いたあやめは話し始めた。
「私、明日お見合いをしなくてはならないの」
「え? お見合いを?」
あやめには半年前からお笑い芸人のテツヤさんという恋人がいる。
彼はまだ若手漫才のグランプリに出場するほど売れておらず、大御所の漫才師の前座や、名の通っていない若手漫才師たちが寄せ集められたショッピングモール営業などに出ている。
「以前からぽつぽつと縁談は来ていたんだけど、両親も私の気持ちをくみ取って、断ってくれていたの。でも、今回はうちよりもはるかに格上の家で、父はこれがすばらしい良縁だと断ってくれなかったの」
「あやめは社長令嬢で綺麗だもの。縁談話なんてしきりなしにあると思っていたわ」
でも、彼女には愛している人がいる。
あやめがテツヤさんに恋をしたとき、私もその場にいた。ふたりでショッピングモ―ルで買い物をしていたのだ。
ショッピングモールの広場で次世代のお笑いライブがあって、買い物客は脚を止めて見ていた。
二人コンビのテツヤさんは相方よりもはるかにかっこよく突っ込み担当で、私たちはおもしろおかしく漫才を見ていたけれど、彼らがバックヤードに引っ込んだとき、あやめは「恋しちゃった……」と言ったのだ。