14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
 そう言って、リビングを隔てるようにして二段ほどの段差のあるアイランドキッチンへ入っていく。

 ソファに座って待っているのも落ち着かないので、窓に近づいた。二十畳くらいありそうなベランダが見え、端の方にジャグジーが見える。ジャグジーの一画は外から見えないように高い壁が設置されている。

 すごいマンション……。

 あの公園と同区で、ここから丸の内にある社屋までもそれほど遠くない。

「お待たせ」

 大和さんは湯気が見えるカップを二個持って戻って来た。

「ありがとうございます。あ、手を洗いたいです」

「そうだったな。こっち」

 廊下を出て玄関から見えた右手のドアを案内される。そこはふたつの洗面台が並んでいる。

 こちらは和モダンのインテリアで、じっくり見たいがまだ色々と聞きたいことがある。

 手を洗い終えると、リビングで待つ彼の元へ戻った。

「洗面所もびっくりするくらい素敵で、すごいマンションですね」

 センターテーブルにコーヒーカップが並んで置かれているので、大和さんの隣に腰を下ろす。

「住んでもいいくらいに?」

「私がここに……?」

 実感がなくて疑問形で呟いてしまうと、大和さんがあっけに取られた顔になる。

「プロポーズを受けてくれたよな?」

「は、はい。本当に私でいいのでしょうか?」

「紬希だから結婚したいんだ。ここは新居として合格だと思うか?」
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