14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
 再び手を握られる。そのたびに鼓動が暴れ始める。

「……最高に素敵な部屋で、ここに住んでいる自分が想像できないわ。今の部屋はワンルームで、キッチンもひと口コンロしかない狭小住宅に住んでいるのよ? ここから見えるアイランドキッチンは夢みたい。ここに住みたくない女性なんていないわ」

「そう言ってもらって良かった」

 大和さんが微笑みを浮かべて、自由になる左手でカップを手にして飲む。

「紬希の好みに合わせて入れたから飲んで」

 ミルクたっぷりのカフェラテが好きなことをわかってくれていたのだ。

「いただきます」

 泡が立つカップを口にする。

「ん、おいしーい。すごいわ! フォームミルク、大和さんが作れるの?」

「マシンがやってくれるから、誰でも出来る」

 サッとキッチンの方を示された先に、黒い大きなコーヒーマシンがあった。
 もうひと口飲んで、にっこり笑顔を向ける

「家でおいしいコーヒーが飲めるなんて贅沢ね」

 大和さんがふっと笑みを漏らす。

「ついてる」

 長い指先で上唇を拭われて、その指をペロッと舐めた。

「や、大和さんっ」

 男性の色気がその仕草で垣間見え、ドクンと胸を跳ねらせる。

「だめだな。我慢できない」

 顔を寄せられて唇が塞がれる。
 二度目のキスは今までの思いが全部込められたような、甘く、心が震えるほど感動的だった。

 大和さんは軽いうめき声を漏らし、唇が離される。
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