14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
《会社も今は有給休暇を取っているの。お父さんの出方次第で退職するわ。起業してもいいし》

 あっけらかんと口にする彼女に感服する。あやめは強い女性だなと思う。

「びっくりしたけど、あやめを応援するわ」

《ありがとう。ところで、忽那氏とはどうなっているの? ライブハウスで話して、紬希のことをちゃんと考えている感じだったわ。しかも独占欲むき出しだったし》

「忽那氏って言い方、変よ」

 聞きなれなくてクスッと笑う。

《だって話してみたら理路整然としているし、若いのに思ったより落ち着いていて、それに人を寄せつけないような美形だったから、〝さん〟より〝氏〟呼びをしたほうがしっくりくるもの。電話で話したときはめちゃくちゃ俺様だったわよね》

「うん……最初は俺様であっという間に話を決められちゃって焦ったけど……実は……あやめ、私も聞いてほしいことがあるの」

 彼女の話もびっくりしたけれど、今度はあやめを驚かせる番だ。

《いいわよ。今ひとりだし》

「大和さんね、中学の時の男の子だったの」

《ええっ!? それ、本当なの?》

 二の句が継げないくらい驚いているみたいだ。

 大和さんがニューヨークへ行った経緯や、約束を守ることが出来なかった公園であったことや、プロポーズも話した。
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