14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
「もう少し後かなと思っていたから、びっくりしちゃって」

《彼、売れるといいな》

 大和さんにそう言ってもらえるとうれしい。

「ですね。応援します」

《話は変わるが、西島の件は今日から調査している》

 そこで電話の鳴る音が聞こえてきた。

「あ、大和さんはもしかしてまだ会社に? 電話が」

《待っていた電話だ。じゃあ、切るよ。またな》

 通話が切れてスマホをテーブルに置くと、コンビニで買ったお弁当を食べる前にお茶を入れに立った。


 食事後、パソコンを立ち上げて引っ越し業者を検索する。

 お母さんとお父さんにも大和さんのこと、話さなきゃ。ドキドキしちゃうな……。先延ばしにしたら、あっという間に引っ越しの日になってしまうし、落ち着かない。

 今までボーイフレンドがいたことがなかったから、どんな風に話せばいいのかわからない。

 時刻は二十一時なので、お母さんは家事から解放されてゆっくりしている頃だろう。

 スマホを手にすると、胸を暴れさせながらテレビ電話にしてかけた。

《あら、紬希。久しぶりじゃない。髪型変えたのね。いいじゃない。すごくかわいいわ》

 以前の髪型は母に不評だった。心配かけたくなくて、セクハラの事情を話していなかったせいもある。

 以前の会社を辞めて転職したことも光圀商事の就職が決まるまで秘密にしていた。

「元気?」

《ええ。お父さんはまだ帰って来ていないの。どうかしたの?》
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