14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
「う……ん。実は……」

 大和さんのことを報告した。

《あと三カ月で二十七だものね。数日前もお父さんと紬希に良い人がいないのか話をしていたのよ。でも、光圀商事の社長のご子息だなんて、腰を抜かすくらい驚いたわ》

「だよね。うちとは全然違うけど、大和さんを愛しているの。彼も愛してくれているから、安心して。会う時間を作るから」

《わかったわ。お父さんに話しておくわね。驚愕すると思うけど。じゃあ、おやすみなさい》

「よろしくね。おやすみなさい」

 無事に報告できたことにホッとして通話を終わらせた。


 その週の金曜日の午後、コーヒーでも入れてこようと思い椅子から立ち上がろうとしたとき、内線が鳴った。
 瞬時、どこからの内線なのか、表へ視線を走らせると専務室だった。

 大和さん……。

「はい。総務課、秋葉です」

 初めて社内での内線に鼓動がドキドキしてくる。

《専務室に来てほしい。西島の件だ。今来られるか?》

「大丈夫です。すぐにお伺いします」

《わかった》

 受話器を置いて、事情を周知している課長のところへ行く。

「課長、例の件で専務から呼ばれました」

「わかりました。行って来てください」

 課長の席を離れて総務課を出て、いったんロビー階へエレベーターで下りる。それから他の重役に会ったら気まずいなと考えながら乗り換える。
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