14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
『この契約をまとめても次は若すぎるって、文句が出るんじゃないか?』

『有能すぎる義理の息子を持つ社長も大変だな。さてと、戻ろうか』

 背後の男性たちは、『ハハハ』と笑って席を立った。
 私は大和さんの会社での立場を知らなかった……。


 土曜日、あやめを家に招待していた。
 メッセージで大和さんに確認すると、呼んでもぜんぜんかまわないよと言ってくれた。

《紬希の家でもあるんだから、そんなこと聞かなくていいよ》

 まだ居候みたいな気持ちになるのは、籍を入れていないせいなのかも。

 十二時過ぎ、駅に着いたとあやめから連絡があって、シーフードグラタンをオーブンに入れてスイッチを入れる。

 ビルトインのオーブンは外国映画で見るような大きさだけれど、使い勝手がいい。
 グラタンはあやめのリクエストで、テツヤさんのところはキッチンが狭くてオーブンが置けなくて作っていないそうだ。
 チーズ好きのあやめのためにチーズフォンデュも用意している。

「グラタンとチーズフォンデュだと、しつこかったかな……でも、あやめが好きだし。まあいいか」

 独り言ちた時、コンシェルジュからあやめの来訪の連絡が入った。
 通してもらい玄関を開けて待っていると、数分後興奮した様子のあやめが現れた。

「いらっしゃーい」

「ちょっとちょっと、このマンションすごいじゃない」

「うん。びっくりよね。まだ慣れないわ。どうぞ上がって」
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