14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
「紬希の突拍子もない、別れ話で、優里亜がすぐに思い浮かんで問い詰めた。さっき言っていた婚約寸前までいった関係だと言ったが、嘘だ」

「え……? 嘘? 優里亜さんとはこっちへ来てから幼馴染だったんじゃ。親同士も仲が良くて……」

「たしかにここへ来てから義父が彼女の父親と仲が良く、家族ぐるみの付き合いはあった。ティーンエイジャーの頃から彼女はセックスフレンドになろうとずいぶん誘われたよ」

 彼の口からサラッと出た〝セックスフレンド〟の言葉に、ギョッと目を見張る。

「もちろん、断っている。数えきれないくらいにな」

「あんなに綺麗な女性なのに……断る……?」

「見かけは綺麗だが、性格はブスだ。結論から言う。俺が優里亜に惹かれることは金輪際ないし、俺が愛しているのは紬希だけだ」

 真摯に見つめられる漆黒の瞳に吸い込まれそうになって頷きそうになる。

「で、でもあの写真は?」

「あれはここで取られたが、田中さんを含め支社の法務部のスタッフもいた。睡眠不足で少し寝た方が良いと勧められて、寝ていたところへ優里亜がやって来て勝手に寝室に入り写真を撮ったんだ」

「本当に……? じゃ、じゃあ、これは?」

 レストランのようなところでのツーショット。ふたりはカメラに向かって笑っている。
 その写真を見せると、一笑に付される。
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