14年分の想いで、極上一途な御曹司は私を囲い愛でる
『じゃあ、先方から断りの連絡が入るわね』

「それが、ちゃんと聞けなかったの」

『だって、その代わりの紬希なんでしょう? まあいいわ。お父様に聞かれたら濁しておくから。あ! 聞いて! テツヤのファンがいてね、すごい勢いで拍手したり声をかけていたりしていたの』

「ファンがいなかったら、芸人としてはダメでしょう? 応援してもらっているんだからやきもきしないで。あやめはテツヤさんの恋人なんだから」

『それもそうよね。紬希の言う通りだわ。ファンがいてドンドン人気が出ないと』

 彼女はひとりで納得して、「群馬のお土産買ったから近いうち持っていくわね」と言って電話が切れた。


 
 翌朝、今日こそ気になっていたカフェへ行こうと考えていたところへ、ローテーブルに置いていたスマホが鳴った。

 あやめかなと思いながら、洗っていたコップをシンクに置いて急いでスマホのところへ向かう。

 そこで画面に出ている名前に目を見張った。

〝忽那大和さん〟

 ちょうど念を押しておきたいこともあって、急いで電話に出る。

「は、はいっ」

『良かった。拒否られているのかと思った』

 からかっているのか、本当にそう思っているのか、昨日会ったばかりなのでわからず答えに困る。

「コップを洗っていて……」
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