貴方はきっと、性に囚われているだけ
 何度目かわからない絶頂に、体が大きく跳ねる。もう何度、中に精を吐き出して貰っただろうか。
 胸を弄る手も、舌も、気持ちがいい。声が抑え切れない。腰を掴み、激しく出入りを繰り返す熱い存在に、気が狂いそうになる。破瓜の痛みもどこかに飛んでしまい、今は快感を享受するだけになっていた。
「琉斗、琉斗……っ」
「一葉っ」
 荒い息遣いの中、互いに名を呼び合う。涙で顔がぐちゃぐちゃだろうと、琉斗は「綺麗だ」と言ってくれる。そんな琉斗が愛おしくて愛おしくて、一葉は手を伸ばした。
「もっと、もっと欲しい……っ。琉斗が欲しいのっ」
 獣のような獰猛な目を見せる琉斗の瞳が、一葉を映し出している。映し出された自分は淫らにも琉斗を求め、もっととせがんでいる。そんな一葉の腰を掴み、再び琉斗は愛を与えてくれた。嬌声が止まらない、止められない。何度も揺すられ、快感を与えられ……。そして絶頂を迎える。それの繰り返しだ。
「おねが……噛んで、首、噛んでぇ……っ」
「ああ……噛んでやる、今すぐに噛みつきたいっ」
 体を反転させられ、中の角度が変わる。それに高い嬌声を上げるも、琉斗は首輪を外すのに必死だった。穿たれながら、首輪が外される。晒された白い項に、舌が這わされた。そっとキスを落とされ、ゾクゾクと快感が駆け上がる。歯を立てられ、胸を弄られながら噛みつかれた。
 あまりにも激しい快感が駆け上がり、嬌声を上げながら再び絶頂した。その瞬間、琉斗の精がたっぷりと中に注がれた。
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