俺の好きな人【完】
失恋したかもなんて、期待簡単に裏切られた
「なんかあんま見ない組み合わせだな。意外と仲良いのかな?」
珍しくね?って不思議そうに2人を見つめる玄太
楽しそうに笑い合いながら学校を出ていく2人の姿にもやもやして、焦っている自分がいる
「しらね」
完全なる嫉妬だ
「何怒ってんだよ」
「別に」
「でも、優等生美男美女同士お似合いだなぁ」
…神橋さんの恋の相手が岩永だなんて、かないっこねぇーじゃん。
分かってたのに。俺に向けた笑顔が特別だったわけじゃないって。
どうしても胸が痛い。
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昼休み
お昼ご飯も食べ終わり、寝ようかと思っていた時
「平くん!今日は書いて来てくれた?」
机に伏せようと目線を落としていた俺に届いた声
見上げるといつも通り笑顔でいる神橋さん
「ごめん、忘れてた」
こうやって毎日聞きに来てくれるから、わざとこうしてしまう。