俺の好きな人【完】
授業が終わり、今日こそは早く帰るぞと意気込んで席を立ち上がる
神橋さんと岩永のことが気になって寝れなくて寝不足なんだよ…早く家に帰った寝たい
教室を出ようと足早にドアへ向かうと、俺の目の前に小さな障害物が現れた
「平くん、今日こそは」
それは神橋さんだった
…こんな至近距離、心臓に悪い
一瞬戸惑ったけど、なんでもないような顔をしないと。
「あ、ごめん忘れた。…今日は本当に」
やべぇ、忘れてた。
今日こそは書いてこないとって思ってたのに、神橋さんのことで頭がいっぱいだったんだ。
「そう言うと思って!今日はもう紙用意しました!」
「え、」
満面の笑みで俺に星型に切り取られた黄色の画用紙を手渡してくれる
俺は席に戻って座りなおす
「これ書き終わるまで私ずっとみてるからね!」
俺が座る反対側の机に神橋さんが、腕を重ねてその上に顎を置いて俺を待つポーズ
か、可愛い。