俺の好きな人【完】
昼休み
「3巻のあそこよかったよな!」
「わかる!最高に面白いよね!」
何やら神橋さんと玄太で漫画の話で盛り上がってる様子
俺はその音声を机に伏せて聞いている
普通に話せる玄太が羨ましい。俺も前まで話せてたのに、なんでこうなってしまったんだ。
「てか、廉人のほうが詳しいぞ?」
廉人との方が話合うんじゃね?って俺に話を振ろうとする玄太
「あ、そうなんだ…」
突然下がる声のトーンが心を抉る
さっきまで楽しそうに高い声で話していたのに、俺の名前が出た途端態度が急変する
…こんなの話しかけれるわけねぇーじゃん。
まじで嫌われたのかな。
もしかして、神橋さんの好きな人って玄太?
だとしたら神橋さんは好きな人の親友に、想いを寄せられてることに気づいて俺を避けてる?
いや、でも好きな人は違うクラスの人なんだもんな。
あー、もうわかんね。恋ってこんなに難しいんだ。