俺の好きな人【完】
あからさまに動揺して、教室を出て行こうとする神橋さんの腕を咄嗟に掴む
「神橋さん、待って」
「っ、」
神橋さんの幸せが俺の幸せだから。
でも、ごめんね。伝えさせて欲しい。応えてくれ無くなくたっていいから。
「俺神橋さんのことが好き」
最近合うことのなかった目が衝動的に合って、神橋さんの驚いた顔が飛び込んでくる
「…へ…」
そんな声を漏らして、見る見るうちに神橋さんの目からは涙がこぼれ落ちた
え!?なんで!?
「ごめん、泣くほど俺のことっ」
そんなに俺のことが嫌いだったなんて。
傷つくなぁ。
「ち、違うのっ!もう嫌われちゃったと思ったから…!どうしようっ思ってたから安心して涙が」
「え、」
ごめんね、って言いながら一生懸命涙を拭く神橋さんに、唖然とする