俺の好きな人【完】
岸瀬玄太(きしせげんた)、小学生からの俺の親友で、ずっと一緒の腐れ縁。常にテンションが高いやつで、高校に入ってからはヤンキーに憧れて金髪をキープしてるちょっと頭のネジが飛んでる奴
人懐っこくて、やけに顔が広い
「今日もお前は遅刻ギリギリだな」
そう言って、にこって笑ってくるけど、俺は正直それどころじゃない。
こんな話聞いてしまうなら遅刻すりゃよかった。
「じゃあ何組の人なのさ〜!」
「えー…あ、…もうこの話おしまい!先生来るよ!」
「ケチ〜」
くそっ、玄太が話しかけてくるからあまり聞こえなかった。
何組の人なんだろ…
俺、女子たちの会話盗み聞きして何やってんだ…
「おい、廉人走ってきたのか?すごい頭になってんぞ」
「……へ?」
ぷぷぷとバカにしたような笑いを向けてくる玄太
ムカつくなぁ
…お前の金髪も笑ってやろうか