クールな君の甘さを知れば【※表紙絵変更しました】
“恥ずかしい”の一言が、余計に恥ずかしい気がして口に出せない。
すると、なるちゃんがばっと手を離した。
「…天然はどっちだよ」
顔を覆って、ぽつりとこぼす。
「…?なに、なるちゃ…」
「はいはーい、そういうのは2人きりの時にしてください!さ、浴衣選べたら部屋行きますよ〜」
なるちゃんが何を言っていたのか聞こうとしたところで、穂乃果ちゃんがパンパンと手を叩いて歩き出した。
…あっ、そういえば、長谷川くんと穂乃果ちゃんがいたんだった。
今さらそのことに気づき、かあっと顔が熱くなる。
ひっ、人前で私…なにやってるんだろう。
仮にも2人は友達なのに、なんだかとんでもないところを見られてしまった…いや、見せてしまったような…?
「もっ、なるちゃんのバカっ」
「はあ?なんだよそれ」
「知らないっ」
自覚した途端、羞恥に襲われて仕方がなくて。
後ろで悲しげな表情を浮かべる長谷川くんに、気づけなかった。