逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ
 その彼らも国境へ連絡便があるときは馬車を使って出ていたのだという。
「結局あの夜は誰も警護に就いていませんでした。鍵をしっかりかけておけばと思ったのですが」

 このままでは危ない。
 状況を知った賊は仲間を集めて再び襲って来るだろう。

 考えをめぐらした。

 屋敷がある周囲は大小の洞窟がある。
 その洞窟を利用したらどうだろう。

 負傷兵らに相談した。彼らも同意する。

 まず生活するだけの物資を運んだ。
 そして少しずつ兵を移動させた。

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