『苦しめてごめん・・』―消せない過ちを悔いる日々―
 根米に不毛な半年を掛けてしまい、(ようよ)う手が切れて

友里に会いに帰れるようになってその連絡を入れるも、

友里とはやはり連絡が取れない。




 年を跨ぎ1月になっていた。


 成す術もない為、帰る前に手紙を送る神尾。




『なかなか会社が地元へ帰してくれそうにないので
辞めてそちらで就職を探し結婚しようと思ってる』



 事情があってなかなか連絡が取れなかったことへの謝罪もしたためた。


 思えば半年もよくもあんな基地外な根米に付き合ったものだ。


 どうせ会社を首になるのなら宥める必要もなかったのに。



 とにかく根米を宥めていた頃、彼女は友里のことを悪しざまに罵りあげつらい、
神尾には毎日のように友里と別れろと言う。


 そして自分こそが神尾にはお似合いなのだと言い張る。



 友里が孤立無援なのは親が毒親なせいもあるが、自分が大きく関与していること

なので責任があって捨て置けないと毎度根米には言いくるめ、

根米とはすぐに一緒にはなれないと説得する・・というループを

何度もロールプレイのように繰り返してきた。




 そんな根米は本当に頭のどこかが不具合を起こしている人間としか思えなかった。
 



 そうこうしてする中、均衡が崩れたのはとうとう耐え切れなくなった神尾が、

いくら根米が自分のことを想ってくれても、自分は友里を好いており結婚相手は

友里しか考えられないとはっきり告げたからだった。




 はっきりと自分の本当の気持ちを伝えた時、根米がかたくなな態度を崩さず

セクハラで訴えてくるかもしれないということは分かっていたけれど、

道理の分からないオツムの病に掛かっている根米には、はっきり言ってやらないと

分からないし、どうしようもなく通じない相手だから言わずにはいられなかった。





 彼女は自分の都合のよいようにしか考えられない女で、神尾は出口の見えない
ストーカー女との不毛なやりとりに疲れきっていた。



 果たして・・根米菜々緒は思った以上に発狂! 


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