『愛が揺れるお嬢さん妻』 かわいいひと
◆[七夕の夜]
可愛い苺佳の寝顔を前に、つい願いが口について出てくるのを止められない。
マシュマロのような唇《くちびる》いつもプルンプルンしていて可愛い・・苺佳。
『いつか私のものにならないかなぁ~。いつか私のものになればいいのに』
産まれて初めて自分のものにならないかと思えた人は男《ひと》のものだった。
出会った時にはすでに人妻だなんてなんという反則技なんじゃ。
背中の後ろでこちらを向いていて、ものすごい近くにいる苺佳には聞こえないよう、
小さく諦念のため息を吐いた。
そして翌日になると昨日妻子を送って来た英介のことと、お泊りの時の苺佳の可愛い顔を思い出し、
瑤はムクムクと嫉妬と意趣遺恨の感情が渦巻くのであった。
◆[七夕祭りの翌日の言動]
今日の自分の取った行動に一番驚いているのは自分かもしれない。
苺佳が荷物を持たせた旦那に送られてきた様子を見て、仲睦まじさを見せつけられたような気がして嫉妬心に火が付いてしまった。
――――― 苺佳を好きになる気持ちを止められず、言い寄ってくる3人組の母親たちと
親し気に振舞って苺佳に見せつけるという意地悪をしてしまった。
いろんな人と交流を持つことはいいことなんだからと、嫉妬心を原動力にして
好きな子に意地悪をするという・・瑤は完全に幼稚園児脳でおバカになりさがってしまう。
それほどこの時の瑤は苺佳のことが好き過ぎてどうしようもなかったのである。―――――