『愛が揺れるお嬢さん妻』 かわいいひと
 
 世の中には結婚相手が見つからなくて困っている人たちも大勢いるのに、
物心ついた時には未来の伴侶が決まってたなんて、なかなか運に恵まれてるんだと思う。


 で、ちょっと、俊介くんには申し訳なかったけれど、中学生ぐらいになると
彼のお兄さんである英介さんが許婚《いいなずけ》ならなおよかったかも、なんて
考えがチラホラ浮かぶようになっちゃって。


 少し罪悪感なんかもあったんだけど、あらぬ展開で
本当に英介さんと結婚することになって、ほんとにびっくりした。

 
 私ってどんだけ強運なんだろうって思ったわ。

 きっとご先祖さまのお蔭なんじゃないかと思う。
 

 ハイスペックで素敵な夫と可愛い愛娘に恵まれ幸せ一杯の古家苺佳は
帰宅後、明日から通園の始まる眞奈の新しい生活のことや週末家族3人で
ゆっくり過ごせるかどうかなどに思いを馳せながら夕飯を作った。


 子供たちのお迎えの手段は距離的なこともあり、各家庭でマチマチだった。

 下の子をバギーに乗せて、歩いて連れ帰るお家もあれば、
自転車に乗せて帰る人もいて。

 ただし、車での送迎は禁止されている。

 ・・というか、送迎そのものが禁止なのではなく、園の近隣に駐車することが禁止なのだ。


 苺佳は園から徒歩5~6分の場所にちょうど上手い具合に車を置ける場所を
知っていてそこを利用している。


 途中まで徒歩、そののち車で帰るという態だ。


その場所(駐車場)は前方向に道を1つ挟んで幼稚園が、そして
左側にある道を1つ挟んで神社が建っていて、お参りに訪れる人たちや
園のお迎えに来る人たち、といった具合に皆が利用する場所になっている。



 時間の差でちょうど保育園のお迎え時にはほどよく空いているので助かる。



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