相思相愛・夫婦の日常~羽♡兎編~
羽咲が大学四年のクリスマスイブ。

黒羽と時哉が食事をおごってくれると言ってくれ、三人で街に出ていた。

『本当は、クリスマスなんてしてる暇ないのになぁー(笑)』

『『いいんだよ!』』

『姉ちゃん!
就活は、休憩!』

『てか!俺が、養ってやるって言ってるでしょ?
だから、別れなよ!!
てか!クリスマスに一緒に過ごしてくれない彼氏ってどうなの?』

『………』

会えるわけがない。
かといって、二人には言えない。
嫌われたくない。
軽蔑されたくない。

思わず、口をつぐんでしまう。

『あ…ほら!今日は俺達と楽しもうぜ!』
『そうだな!ごめんね、兎ちゃん。
俺、嫉妬しちゃった!』

『ううん。
いいの』

それからもゆっくり街を歩いていると、道路を挟んだ歩道である家族連れを見かけた。

『え………』
目を見開き、立ち止まる羽咲。

『ん?姉ちゃん?』
『兎ちゃんどうしたの?』

剣豪が、妻と息子を連れて歩いていたのだ。
絵に描いたような、幸せそうな家族連れ。

ずっと背けてきた現実を突きつけられた気がした。

あっという間に瞳が潤み、息の仕方がわからなくなる。
そして羽咲は、バッと逃げるように駆け出した。


『兎ちゃん!!!?』
『姉ちゃん!!!?』

そして赤信号の歩道に出てしまい━━━━━━

プップーーーーーッ!!!!!
クラクションがけたたましく鳴り響いた。


『『━━━━━━兎ちゃん!!!?(姉ちゃん!!!?)』』


羽咲は、車に轢かれ病院に運ばれた。


『━━━━━先生!!!娘は!!?』
『羽咲は!!?大丈夫なんですか!!?』
『おい!早く教えろよ!!』
『先生!!!』
両親と時哉、黒羽が医師に食いつくように羽咲の状態を聞く。

『幸い、命に別状はありません。
━━━━━━しかし……』

『『え……』』


『娘さんは妊娠されていたようです。
それで…子宮の損傷が激しく……
残念ですが……子宮を切除せざるおえませんでした』
医師が丁寧に頭を下げた。

『妊、娠…?』
『え?ど、ゆう…こと?あの子、妊娠してたの?
時哉、知ってた?』

『あ、でも…まだ四週目に入ったばかりでしたので、ご本人も知らなかったと思いますが……』

『マジかよ……』
『彼氏の子ってことだよね!?
トキ、兎ちゃんの彼氏にも連絡しないと!!』

『でも、姉ちゃん教えてくんないんだよ!!』

黒羽達は、頭を抱えていた。
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