辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました
 一瞬だけためらいを見せてから、ランベールはリティの隣に拳ひとつ分の距離を開けて座った。

 戦鳥たちが落ち着かない様子でごそごそ動き、くちばしを鳴らす。

 ふたりはしばらく話さず、その音に耳を傾けていた。

「なにがあったんだ?」

「なにかあったんですか?」

 沈黙に耐え兼ねて口を開いたのは、奇しくも同時だった。

「すみません。殿下からどうぞ」

「……では、遠慮なく。なにかあったのか? 落ち込むことがあったと言っていたが」

 リティは藁の上で膝を抱え、うなずく。

「候補者のひとりと喧嘩してしまったんです」

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