辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました
「私、エリーズ・キャロ・ハスケルはリティシア・クロエ・ティルアークに忠誠を誓います」

「やめて! 私、忠誠なんて望んでな――」

「それと、永久の友情も」

 顔を上げたエリーズの顔には明るい笑みが浮かんでいた。

「どんなときでも、友だちでいさせてくださいね」

「エリーズ……!」

 ふたりは再び熱い抱擁を交わし、今度はリティも少しだけ泣いた。
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