自国最強の騎士団長様は私が守ります。だって私、世界最強ですから!

 もう一度大丈夫だと伝えると、周りにいた人達からも謝罪の言葉が飛んできた。

「碧青の騎士様すまねえ」

「とんでもない勘違いをしていた」

「碧青の騎士様ごめんなさい」

「団長様も申し訳ない」

 沢山の人達から謝罪を受け、グランツ様が右手を上げた。それを合図に人々が口をつぐむ。

「もう謝罪の言葉をもらった。これ以上は大丈夫だ」

 グランツ様がそう言うと、皆がホッと胸を撫で下ろしたのが分かった。

「リリアーヌもこれで良いか?」

「はい。大丈夫です。皆さん私のために怒ってくれてありがとうございます」

 私が頭を下げると皆が一斉に慌てだした。

「碧青の騎士様、おやめ下さい」

「私達なんかに、頭を下げないで下さい」

 慌てる人々に向かってリリアーヌは優しく微笑んだ。

「本当に嬉しかったのですよ。ありがとうございます」

 その時、風がふわりとリリアーヌ髪をさらった。すると蜂蜜色の髪がキラキラと輝き、まだほんのり碧青色をした瞳が美しい宝石のようなペリドット色に変化した。人々は目の前で変化する瞳を呆然と眺めながら、優しく微笑むペリドットの瞳に魅了された。

「碧青の騎士様……なんてお優しい」

「碧青の騎士様、可愛いお姿も素敵すぎる」




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