自国最強の騎士団長様は私が守ります。だって私、世界最強ですから!

 *

 リリアーヌはレインと共に庭園へ向かっていた。

「リリアーヌ様、こちらの扉を開ければ庭園です」

 そう言ってレインが扉を開けてくれた。すると目の前に沢山の花々が咲き誇り、夢の国に迷い込んだかのような景色が広がっていた。

「うわーー。素敵」

 温かな風が花の香りを運び、リリアーヌの鼻腔を魅了する。もうすぐ初夏、今が一番花が咲き誇る時期だ。そんな時にここに訪れる事が出来た事は幸運だと思う。

「では、リリアーヌ様お楽しみ下さい」

「レイン様、案内ありがとうございました」

「いいえ、とんでもございません。リリアーヌ様、私のことはレインで構いません。では、私はこれで」

「レインありがとう」

 レインは一礼すると元来た扉へと向かって行った。

 リリアーヌはそれを目で追ってから、ゆっくりと庭園の芝生の上に足を降ろした。芝生は瑞々しく柔らかで、上質な絨毯の上を歩いているかのようだ。庭師の腕がかなり良いのだろう。その丹精込めて作り上げた庭は、芸術品の様で花々がまるで笑っているかのように見える。

 すごいわ。

 こんなに美しい庭は初めて……。



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