女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
「いや……でも、こんな高価なもの受け取れないよ」
新機種だから十万円は超えているかもしれない。
「俺が困るんだよ。バッテリーの減りもお前のは早いし、壊れるのも時間の問題だ」
「……ありがと。お給料入ったら、返すね」
「お金のことはいい。とにかく今お前がしなきゃいけないのは、しっかり体調を戻して普通の生活を送れるようになること」
「はい。頑張ります」
「ところで、お前借金とかないよね?」
「……あります。奨学金借りてたから、月々返さなきゃいけなくて。でも、あともうちょっとで完済できるから」
「他はないんだね? じゃあ、華江さんの老人ホームは月々いくら払ってるの?」
 こんな感じで質問が続き、私の懐事情もすべてこの場で白状させられた。
 まあ、当然といえば当然。
「こんなんでよく今までやってこれたね。貯蓄もできないし、自由に使えるお金もないじゃないか。服とか化粧品もほとんど買えないだろ?」
「慶子さんが服もくれたし、化粧品だって試供品とかいっぱいくれたから、買う必要なかったよ」
 自分なりに一生懸命やってきたつもりだ。でも、現実は厳しくて……。
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