女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
 抱擁を解きながら慶子さんは私に笑顔で告げる。
「そうなんですね。ありがとうございます」
 慶子先生夫婦に頭を下げてお礼を言うと、エレベーターに乗って医局へ。
 五階は脳神経外科のフロア。
 午後七時半を過ぎているから静かだ。
 医局とネームが書かれた部屋を見つけ、控え目にノックし、静かにドアを開ける。
 二十畳くらいの部屋。
 右横にはソファが置かれ、左側には事務机がいくつかあった。
 玲人くんがソファに仰向けに横になっていてドキッとする。彼の他には誰もいなかった。
 紺色のスクラブを着た彼は、白衣姿の彼とは違って見えた。
 引き締まった腕が見えていて、なんというか色気がダダ漏れ。
 手術を終えて疲れて眠っている顔もハンサムなんて……。
 起こすのはかわいそうだから、お弁当置いてさっさと帰ろう。
 なにかメモないかな?
 自分のバッグを漁っていたら、「なにしてんの?」と玲人くんの声がしてビクッとした。
 その声に気づいて彼の方に目を向ければ、ムクッと起き上がっていて……。
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