女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
 健くんて頭もいいけど、よく周りを見ていると思う。
「幼馴染なの。ずーっと片思いしてるんだけどね。いまだに脈なしです」
 まだ小学生の健くんにそんなぶっちゃけ話をすると、彼は優しい目で微笑んだ。
「そっかあ。いつか思いが通じるといいね。僕が大人になっても優里ちゃんが独身だったら、僕がもらってあげるよ」
 彼の言葉が嬉しくて笑顔で礼を言う。
「それはありがとう」
 ああ、なんていい子なんだろう。
 ひとり感動していたら、急に健くんが私から視線を逸らし、表情を暗くする。
「あのさあ……僕、脳に腫瘍があるんだ。来週玲人先生が手術してくれるんだけど……。成功するよね?」
 脳腫瘍……。
 脳神経外科病棟に入院しているから、なにか悪い病気だと思っていたんだけど、私からは聞けなかった。
 こんな小さいのに……。怖くて仕方ないよね?
 まだ十二歳だし、受験だってある。
 でも、担当医は玲人くんだ。
「大丈夫。玲人先生は先月までアメリカの病院にいたんだよ。向こうでいっぱい経験積んで戻って来たの。だから、必ず成功する」
 健くんの手を握って約束する。
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