女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
 玲人くんが横にいたら「勝手なことを言って」と睨まれたかもしれないけど、そう言わずにはいられなかった。
 健くんは誰かに「大丈夫」って言ってもらいたいんだ、きっと。
 それに、私は玲人くんが手術を成功させると信じてる。
「うん」
 健くんが私の目を見て頷くのを見て、安堵した。
 お昼休みが終わるので、健くんと別れて受付に戻ろうとしたら、廊下で院長先生に会った。
 白衣を着ていて年は七十くらい。白髪で年齢の割に身体はがっしりしている。
「あっ、こんにちは」
 ペコッと頭を下げて挨拶すると、院長先生がにっこり笑った。
「玲人から話は聞いているが、元気にやっているようだね。華江さんも元気にしてるかな?」
「はい。今老人ホームにいて、元気にしてます」
 ここで働き初めてから院長先生に会うのは初めて。
 四条家でお世話になっていた頃から院長先生は気さくに私に声をかけてくれた。
 少し緊張しながら答える私の肩を、院長先生はポンと叩く。
「そうか。頑張りなさい」
「はい。精一杯頑張ります」と返事をして受付に戻り、また仕事をする。
< 148 / 245 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop