女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
 幼馴染だからというよりは、医者として私を救ってくれたんだろうな。
 少しは私情を持ってほしいけれど、彼が立派なお医者さんになってくれて嬉しい。
 私も一時期玲人くんと同じようにお医者さんになりたいって夢を持ったことがあった。だけど、私にはお金がないことに気づいてすぐに断念。医学部に行くにはとんでもなくお金がかかる。他にやりたい仕事が見つからず、大学まではなんとか出たものの、適当な会社に就職。
 まあ、はっきり言えば就職活動に失敗。でも、無職では暮らしていけないから、いろいろ妥協して就職した。
 両親がいたら、もうちょっとじっくり就職について考えられたのに……って、そんなこと思っても両親は生き返らないんだから泣き言言わないの。自分がしっかりしてなかったのがいけない。
 ゼリーを食べ終わると、薬を飲んでベッドに横になった。
 早く治して月曜日からちゃんと働けるようにしなきゃ。
 目を閉じると、布団から微かに玲人くんのつけているムスク系のコロンのいい香りがした。
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